老いを無くし若さを保つための方策はいくつかありますが、その中でも活性酸素を除去することが一番です。
活性酸素とは呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態になる状態を指します。酸素というのは人間にとってなくてはならないものですから、多くの人は「安全で素晴らしいもの」と思っているかもしれませんが、実は、有毒にもなり得るものです。
例えば、鉄は錆びますが、この「錆び」は酸素が原因です。また食べ物が食べられなくなる現象に「腐る」という現象と「酸化する」という現象の二つがありますが、そのうち「酸化する」は酸素が原因です。
この酸素の「有毒性」という特性を人間はうまく使って生きています。酸素を有毒にするには、①他の物質と化合させて「酸化」の状態を作る、②酸素を活性化させて「活性酸素」の状態を作る、のどちらかが必要です。
このうち後者の「活性酸素」を人間の体は使っています。具体的には体に有害なものが入ってきた時に攻撃をするのに活性酸素を作り出して攻撃します。有害なものとはウィルスや紫外線などです。
活性酸素が老化と病気を誘引する流れ
攻撃に活性酸素を使う際に、活性酸素を必要な量だけ作り、有害物質だけをピンポイントで攻撃でできればいいのですが、素晴らしい仕組みを持っている体もそこまでは優れていません。必ず必要以上の活性酸素を作り、そして、有害物質が入り込んでいる細胞そのものを壊すだけでなく、その周辺の細胞も壊します。
これが、活性酸素が老化と病気を誘発する仕組みです。なんと全病気の85%が活性酸素とも言われます。
活性酸素は以下のような流れで体を老化させるのです。
①有害物質が入ってくる
②活性酸素が大量に作られ、有害物質が染み込んだ細胞とその周辺の細胞を攻撃する
③細胞が死んでしまうと、その部分の細胞の配列が崩れたり、その細胞が行なっていた機能がなくなってしまったりする。
④配列が崩れることでしわやたるみ、凹みなどを誘発する。機能がなくなることで様々な疾患を誘発する
活性酸素の種類
老化と病気の原因である活性酸素ですが、複数の種類があります。その中でも以下の四つは代表的なものです。
- スーパーオキシド
- 栄養素をエネルギーにかえる時に発生する活性酸素。そこまで強い毒性を持っているものではない。
- 吸い込んだ酸素の約2%がこの活性酸素に変換されてしまいます。体重50kgの人が1日に取り込む酸素量は約20kg(大体ご飯100杯分)ですから、おおよそ200gの活性酸素が発生していることになります。
- 過酸化水素
- 好中球がウィルスや化学物質に対し、スカベンジャー(抗酸化物質)であるSOD(スーパーオキサイド・ディスムターゼ)を使い、スーパーオキシドを過酸化水素と酸素に分解する際に発生する。
- 過酸化水素はスーパーオキシドよりも毒性が強い。
- ヒドロキシラジカル
- 過酸化水素がスーパーオキシドや金属と反応すると生まれる活性酸素。
- 毒性が最も強く、がんや糖尿病、慢性疾患、喘息、その他老化の直接的な原因となる。
- 一重項酸素
- 紫外線を浴びていると出てくる活性酸素。
- 皮膚内に大量に発生し、シミ、たるみ、シワの原因を作るだけでなく、皮膚がんの元になる。
活性酸素はいつでも作られる
活性酸素は有害物質が入ってきた時に作られると言いましたが、実は上記の活性酸素のうち、「スーパーオキシド」は体のエネルギー生産活動で常に発生していると考えられます。
上記した通り、これ自体は強い毒性を持つものではないですが、タイミングによりこの活性化酸素は毒性の強い過酸化水素やヒドロキシラジカルに変換されます。
生きている限り活性酸素とは常に付き合っていくということです。
次回ブログでは
「活性酸素の発生タイミング」
「濃縮酸素には気をつける」
について配信します!お楽しみに。
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